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今では、ミネラルウォーターや浄水器を多くの人が使っています。しかしちょっと前は、だれもが普通に水道水を飲んでいました。それがいつの間にか水道水をそのまま飲むことはほとんどなくなり、水は買う時代になりました。

 

ところで浄水器メーカーの広告を見ると、必ずと言っていいほど「水道水には発がん性物質が含まれて・・・・」と言う内容の文章が書かれています。だから怖くなって水道水を飲まなくなった人が増えたのかもしれません。

 

水道水は本当に安全ではないのでしょうか。ミネラルウォーターは安全なのでしょうか。そこで今回は、水にまつわるこれらの疑問について科学的な視点でチェックしてみました。

ミネラルウォーターにも分類があった!
天然水との違いはどこ?

一般に市販されているミネラルウォーターは、実は4つに分類することができます。どのような処理をしているかによって農林水産省が分類しているのです。

 

農林水産省のガイドラインでは、

「ナチュラルウォーター」

「ナチュラルミネラルウォーター」

「ミネラルウォーター」

「ボトルドウォーター」

の4つに分類されています。それぞれの違いを簡単に説明します。

 

①ナチュラルウォーター

地下からくみ上げたままの水に自然な処理だけを施したもの。定義では「特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿・濾過・過熱殺菌以外の物理的・科学的処理を行わないもの」となっています。

 

②ナチュラルミネラルウォーター

「ナチュラルウォーター」の中でも土壌のミネラル成分が多く溶け込んだもの。

 

③ミネラルウォーター 

ナチュラルミネラルウォーターを原水とし、品質を安定させる等の目的のためにミネラルの調整、ばっ気、複数の水源から採水したナチュラルミネラルウォーターの混合等が行われているもの。

 

④ボトルドウォーター

⇒上記①~③以外水。飲用できる水 (水道水、蒸留水、河川の表流水などで飲用に適しているもの)。

 

名前が似ているのでちょっとややっこしいのですね。ところでよく聞く天然水とミネラルウォーターは別物なのでしょうか?

 

天然水は上の分類で言うと、

天然水=②のナチュラルミネラルウォーター

になりますので、天然水とミネラルウォーターは同じではありません。しかし天然水もミネラルウォーターも特定の地下水を原水としたもので、ミネラルを含んだ自然の水という点では同じです。違うのは処理方法です。

 

*天然水

採水後にろ過・沈殿・加熱殺菌のみで処理

*ミネラルウォーター

天然水の処理方法+オゾン殺菌などの化学処理をほどこす

 

天然水に化学処理が不要なのは、天然水がミネラルウォーターよりもさらに良質な原水なので、余計な加工や処理が必要ないからと思われます。

ミネラルウォーターと水道水
安全基準はどちらがきびしい?

 

まず水道水は、水道法によって安全基準が規定されています。この中には発がん性物質として話題になることが多いトリハロメタンや猛毒のヒ素などに関しても厳しい基準が設けられています。

 

一方ミネラルウォーターは、食品衛生法によって安全基準が規定されています。

 

どちらが厳しいかというと、水道水の方が厳しい内容になっています。

 

例えば検査項目を見ると、水道水は51項目あるのに、ミネラルウォーターでは43項目です(一部の種類は18項目)

 

基準値はどうでしょうか。

水道水ヒ素及びその化合物の適合値 0.01mg/リットル以下 

 

ミネラルウォーター類ヒ素及びその化合物の適合値が0.05mg/リットル以下

 

となっています。つまり、水道水の方がミネラルウォーターよりも5倍も厳しい基準になっているのです。ヒ素以外に鉛やフッ素などいくつかの項目でも水道水の方が厳しい適合値になっています。 

参考資料⇒トピック第12回 ミネラルウォーター類

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ということで水道水の方がミネラルウォーターよりも厳しい安全基準がもうけられていました。でもどうして水道水の基準の方が厳しいのでしょうか。

 

 

それは、水道水は飲用だけでなく生活のあらゆる場面で利用されるもので、飲用だけのミネラルウォーターよりも用途が広いからです。

 

水道水には発がん性があるって本当?

水道水に発がん性があると言われる根拠はなんでしょうか。それはトリハロメタンという物質です。

 

このトリハロメタンという物質、水道水を消毒する際に使われる塩素と水に含まれるフミンという物質が反応することで生成されます。では水道水を飲み続けると本当にガンになるのでしょうか。

 

客観的な数値を見て考えてみましょう。WHOが定めているトリハロメタンの基準値と水道水の基準値を比較してみましょう。

 

WHOの基準値     0.2mg/L

水道水の基準値   0.1mg/L

・水質検査の実測値  0.010mg/L(実測値は世田谷区の4~6月)

 

いかがですか。水道水の基準値はWHOの半分、さらに実測値はWHOの基準値よりはるかに低い値なのです。もちろんWHOの基準値でも安全性は高いのです。このことからみても、トリハロメタンに関して発がん性があるからと言って心配する必要はなさそうです。

 

*なお水質基準は、生涯につづけて摂取しても健康に影響が生じない水準で設定されています。

 

水道水に発がん性物質があると言っているのは、ほとんどが浄水器メーカーとその販売者です。浄水器を売るために過剰に煽っているとしか思えません。

私たちは、いつも根拠のある数値に基づいて客観的な判断をするべきだと思います。

 

よく聞く水素水って体にいいの?

 

「水素水でもっと健康に!」

 

こんな広告を見たことありませんか?これは水素水を販売するメーカーがよく使う宣伝文句です。

 

水素水ブームの発端は、2007年に日本医科大学の太田教授が「活性酸素の働きを抑制する効果がある」と論文に掲載したことだと言われています。発表された当時は、NHKニュースでも放送されました。

 

しかし最近では、高額な水素発生器を購入した高齢者が消費者相談窓口に苦情を寄せる件数が急増し、一時は社会問題として大きな話題にもなりました。

 

活性酸素が老化や病気の進行に大きく関わっているのは、間違いのない事実です。でも水素水を飲めば、本当に活性酸素が撃退できるのでしょうか。

 

水素水の広告を見ると、

「100ppmの水素ガスが溶けている!」

 

などと書かれています。しかし水素ガスはほとんど水に溶けません!

 

100ppmと言われると、かなり入っているように錯覚しますが、1リットルの水に1ミリグラム以下という量です。仮にこれが体内に入っても、何の機能も果たさないでしょう。

 

100ppmがどのくらい少ない量であるかを分かりやすくするために、時間に例えてみます。その場合100ppmとは、11日半の内の1秒ということなのです。いかにすくない量であるかイメージできたでしょうか。

 

さらに水素は分子が小さいので、ペットボトルなどに入れるとすぐ外に抜けていきます。だからペットボトルで売られている水素水は、言ってみればただの水です。

 

なお、現在市販されている水素水関連の商品の効果は実証されていません。当然、トクホなども取得していないのが実情なのです。水素水に健康増進の期待をしても、残念ながら効果はないのです。

水道水の心配な点はどこ?

水道水にも心配な点があります。それは水道管などの水道設備の老朽化で、赤水がでることです。もちろん、滅多にあるととではありません。

 

しかし、水道管の材質の中には金属製のものを使っていることがあり、水道管の内側にサビが発生することがゼロではないのです。ただ道路の地下に埋められている水道管までは、役所がきちんと管理してくれているので心配はありません。

 

問題は、私有地部分に関してです。私有地は所有者本人の自己管理になるので注意が必要です。マンションなどの場合は、普通は修繕積立金で定期的に修繕工事が実施されるので心配ありませんが、築年数の長い集合住宅の場合は、自己責任でメンテナンスしなければなりません

 

まとめ

日本の水質基準は、世界的に見てもとても厳しいものです。特に水道水に関しては、おそらく世界トップレベルでしょう。国土交通省によると、『国土全体において水道水を安全に飲める国』は、わずか15ヶ国と言っています。いつでもどこでも自由に水道水が飲める日本のような国は、珍しいのです。

 

またミネラルウォーターも、厳しい基準をクリアしています(水道水ほでではないですが・・・)。ということで、日本では水道水もミネラルウォーターも安全という点では間違いないというのが科学的な視点でチェックした今回の結論です。

 

 

 

 

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