高血圧の真犯人が腎臓だった!

 

という話をご存知でしょうか。

 

実はこの話、NHKスペシャルでも放送された最新の研究なんです。

 

高血圧で一年中悩んでいた僕にとって、これは驚くべきニュースでした。

 

まだご存知ない方もいると思って、詳しく紹介したいと思います。

 

ところで腎臓(じんぞう)がどんな働きをするかご存知でしょうか?

 

腎臓が「オシッコ」をつくる臓器ということは、誰でも知っていることですよね。

 

でも腎臓の働きは、それだけではありません。

 

実は、あまり一般的には知られていない役割がたくさんあるのです。

 

例えば、

・体液にあるナトリウム、カリウム、リンなどの成分調整したり

・体液の酸とアルカリのバランスを整えてくれたり

・原尿(オシッコの素)を作ってくれたり

・原尿の99%を再吸収したり

 

・・・と、実に多岐にわたる重要な仕事をしてくれているのです。

 

そして最新の研究によると、

 

腎臓と血圧が密接に関係している!

 

ということが分かってきました。

 

そして今、重症の高血圧患者に対して腎臓の手術がどんどん行われるようになっています。

 

そこで今回は、腎臓と血圧の関係を分かりやすく紹介します。

 

 

腎臓の働きが低下すると起こること

腎臓の働きが低下した時、どのようなメカニズムで血圧に影響を与えるのか?

 

まず最初に、その仕組みを簡単に説明します。

 

①腎臓の働きが低下すると・・・

 

 

腎臓の機能が低下すると、次のものが排出しにくくなります。

・余分な塩分 

・余分な水分

 

この2つ排出できない結果、体の中に塩分や水分がたまってしまいます。

 

②余分な塩分や水分がたまるとどうなる?

 

 

余分な塩分や水分がたまると、体の中の血液量が増えます。

 

その結果、血圧が上がります。

 

③血圧が上がるとどうなる?

 

 

血圧が上がると、今度はそれが原因で腎臓への負担が増加します。

 

④腎臓への負担が増加するとどうなる?

 

腎臓への負担が増加すると、ますます腎臓の働きが低下します。

 

つまり①~④が繰り返されるので、腎臓の機能低下と高血圧の悪循環が起こるのです。

 

しかし、この悪循環を断ち切る方法が見つかりました。

 

それが、腎デナベーションと呼ばれる腎臓の手術です。

 

この手術では、腎臓から出ているある酵素」に着目して手術をします。

 

そして、腎臓と血圧の悪循環を断ち切ることに成功しているのです。

 

「ある酵素」とは何なのか、次に詳しく紹介します。

 

腎臓から出ている酵素とは

腎臓から出ている酵素の名前は、レニンです。

 

このレニン、アンジオテンシンⅡと呼ばれるホルモンをつくる上で欠かせない酵素です。

 

 

アンジオテンシンⅡは、血圧を上げる働きをするホルモンです。

 

この関係を簡単にまとめると、以下のようになります。

 

①血圧が低下

   ↓

②腎臓でレニンが分泌

   ↓

レニンよりアンジオテンシンⅡが作られる

   ↓

④血圧が上昇する

 

つまり、レニンが分泌されると、血圧が上がるわけです。

 

腎臓の働きが低下すると、レニンが過剰に分泌され、血圧が上昇します。

 

血圧の上昇が続くと、腎臓の機能はますます低下します。

 

その結果、先ほど説明した悪循環が続くのです。

 

この悪循環を止めるには、過剰に分泌されるレニンを何とかしなければなりません。

 

そこで、手術でレニンの過剰な分泌を止める方法が出てきました。

 

その手術が、腎デナベーションです。

 

腎デナベーションとは

なぜ腎臓を手術すると血圧が下がるのか?

 

それは、先ほどご説明したレニンにカギがあります。

 

多くの高血圧患者の腎臓では、レニン(血圧を上昇させるホルモン)が過剰に分泌されていることがわかっています。

 

腎デナベーションでは、

 

レニンの放出元である交感神経を熱で焼きる!

 

という方法をとっています。

 

つまり、腎臓と中枢神経系をつなぐ交換神経を熱で焼いてしまうのです。

東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科のHPより

 

実際の手術では、太ももの血管などから細い管(カテーテル)を入れて腎臓まで導きます。

 

そして、腎臓の周囲にある交感神経の一部を焼き切ります。

 

いま世界中で数多くの臨床試験が行われていますが、日本でも複数の臨床試験が始まっています。

 

 

腎臓機能の低下で出る症状とは?

腎臓の働きが低下すると、腎機能の低下と高血圧の悪循環が続いています。

 

次のような症状がでていたら、腎機能低下の可能性があります。

 

具体的にどのような症状が出やすいのか、代表的な症状をリスト化しました。

*だるさ

*食欲不振

*頭痛

*吐き気

*むくみ

*どうき息切れ

*高血圧

*貧血

*骨が弱くなる

 

以上が代表的な症状です。

 

残念なことに腎臓機能の低下は、かなり悪化するまで自覚症状がでません。

 

だから自覚症状が出た時は末期とも言われています。

 

早期発見のカギは、早めに検査を受けることしかありません。

 

その検査の方法ですが、尿検査血液検査の2つがあります。

 

それぞれ簡単に紹介します。

 

尿検査で調べること

尿検査では、本来は尿中に出ない成分が混じっていないかを確認します。

 

一般的にはたんぱく尿を確認します。

 

ただ、たんぱく尿は日常的に起こることもあります。

 

だから検査では、どの程度の濃度でたんぱく尿が出たのかどの程度の頻度で出ているのかをチェックします。

 

血液検査で調べること

血液検査では、尿に排出されるべき成分(老廃物)が血液に残っていないかを確認します。

 

一般的にはクレアチニンと呼ばれる老廃物の有無を検査します。

 

腎臓の機能を回復させる方法

 

腎機能が低下する根本的な原因は、食生活の乱れです。

 

そのため慢性腎臓病の患者さんにたいする指導は

・減塩

・高血圧予防

・糖尿病予防

・肥満予防

 

が基本になっています。

 

つまり、飽食から生まれた状態を是正する取り組みになっているのですね。

 

腎臓の機能を低下させないためには、食生活の改善と運動不足の解消をすることが王道です。

 

腎臓は、一度壊れたら元には戻りません!

 

もし気になる症状があるのなら、早めに専門医の検査を受けてください。

 

以上、【血圧を下げる意外な方法】でした。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。