死ぬ直前まで健康で生き生きと過ごしたい!これは多くの人の切実な願いです。いくら長生きしても、健康でなければ意味がありません。健康長寿のカギは、なんなのでしょうか。実は最新のセンテナリアンの研究で、その秘密が徐々に明らかになってきました。詳しくご紹介します。

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誤って認識される平均寿命と健康寿命

よく耳にする平均寿命と健康寿命、多くの人が間違って認識しているようです。正しい意味はどういうことなのでしょうか。

平均寿命は亡くなる人の平均年齢ではない!

平均寿命の事を「亡くなる人の平均の寿命」と思っている方が多いですが、実はそうではありません。ここで言う「平均」は、算数で習った「平均」とは違います。

 

平均寿命の計算方法は、ちょっと複雑です。平均寿命を簡単に言えば、「その年に生まれた赤ちゃんがあと何年生きられる」という期待値を含んだ数値です。期待値が含まれている分、計算が複雑なのです。

 

例えば2013年に発表された女性の平均寿命は86.61歳、これは2013年に生まれた赤ちゃんの平均寿命です。だから、発表されたときに70歳だった女性が、”あと16年生きれるかも!”(86.61歳-70歳=16.61歳だから)と考えるのは間違いです。

 

健康寿命の「計算」ってどの程度の元気な状態?

健康寿命の数値をそのままうのみにしてはいけません。なぜかというと、健康寿命の算定時に使われる国民基礎調査アンケートの調査方法に問題があるからです。

 

アンケートでは「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」というような質問をしています。これで〇をつけた人はすべて「健康でない人」ということになっているのです。

 

でも高齢になれば体のどこかに調子の悪いところが出るのは普通です。それをすべて「健康でない人」と分類するのはかなり違和感があります。

 

このように調査しているので、一般的に私たちがイメージする健康の定義とは異なってしまうのです。

 

健康寿命は統計資料から計算?

定義上の健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」となっています。これって、どのように計算するのでしょうか。

 

健康寿命の計算は、既存の統計データー(国民生活基礎調査と簡易生命表)から計算されています。その方法はこうなります。

 

まず、国民生活基礎調査で健康とみなされた人の割合を5歳刻みで出します。この割合を簡易生命表の中の「定常人口」に掛けて「健康な定常人口」を計算し、健康寿命を算出するのです。やはりちょっと複雑ですね。

出典:尾島俊之. 健康寿命の算定方法と日本の健康寿命の現状. 心臓. 2015; 47: 4-8.より

 

 健康寿命と平均寿命の差は約10年!  

平均寿命と健康寿命の差 

平均寿命と健康寿命の推移表をご紹介します。

出典:内閣府男女共同参画局 I-4-1図 平均寿命と健康寿命の推移(男女別)より

 

これを見ると、平均寿命と健康寿命の差は約10年間あることが分かります(男性が8~9年間、女性が12年間)。そしてその差は、ほとんど縮まっていません。なぜでしょうか?その理由については次にご説明します。

 

なぜ縮まらないの?平均寿命と健康寿命の差

平均寿命と健康寿命の差が縮まらないということは、「健康でない期間」が縮まっていないということです。それはつまり、自立した生活ができず、介護など誰かの手助けを必要とする高齢者がいつも一定の割合いて、減っていないとも言えます。

 

なぜ差が縮まらないのか?その一番大きな原因は、医療制度の充実です。昔だったら亡くなってしまった人が、医療技術の進歩で助かっているのです。

 

そのこと自体は素晴らしいのですが、健康を失った状態で生きている人(もしくは生かされている人)の中には、苦しみながら死を待っている人も少なからずいますので、問題は深刻です。

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平均寿命と健康寿命の差を縮めるには!

平均寿命と健康寿命の差を縮めるには、どうしたらいいでしょうか。1つのポイントは、新たに寝たきりになる人をどうやって減らしていくかということになります。

 

寝たきりの原因でもっとも多いのが脳卒中などの脳血管疾患、その割合は寝たきりの人の37.9%です。

 

脳血管疾患の要因は、動脈硬化や糖尿病、高血圧などです。だから生活習慣の改善によって発症のリスクを抑えることが分かっています。

 

理想的なのはピンピンコロリです。つまり死ぬ直前まで健康で元気で生き生きしていることです。ではどうすればピンピンコロリとなるのでしょうか。次はいよいよその秘訣についてご紹介します。

 

目指そうセンテナリアン!健康寿命を伸ばすカギはコレだ!

ピンピンコロリは理想の死に方

ちょっと古いですが、第一生命経済研究所が2010年におもしろい調査を実施しています。その調査の結果、「どんな最後が理想だと思うか」という質問に対し、実に75.9%の人が「ある日突然ぽっくり死ぬ」を選んでいるのです。

 

ピンピンコロリは、理想的な死に方なのでしょう。もともとこの言葉は、全国一位の長寿県でありながら老人医療費が少ない長野県で生まれたものです。

 

つまり長野県の人は、健康長寿と言えます。長野県の人はなぜみんな健康長寿になれたのでしょうか?

 

長野県の人がどうして元気で長生きなのか

長野県は、日本一の長寿県なのに老人医療費が少ない県です。つまり健康長寿の件です。その秘密はどこにあるのでしょうか。カギは長野県と他県との違いにありました。その違いを簡単にまとめます。

 

その① 働いている高齢者の割合が日本で一番多い。(特に農業従事者が多い)

 

その② 標高が高い自治体が多い。

(因みに標高が1000メートル上がると男性は2歳長生きするというデーターがあります)

 

その③ 地域医療が進んでいて、「自分たちの健康は自分たちで守る」という意識が高い。

 

その④ 生涯学習が盛んである。(人口あたりの公民館の数がダントツに多い)

 

センテナリアンってなに?どのくらいの人数がいるの?

センテナリアンとは100歳以上の人のことです。2017年9月現在、日本にいるセンテナリアンは約6万7824人で、これは過去最高の数字です。

 

因みにこの9割が女性、約50年前には200人程度しかいなかったというのですから、これは驚異的な増加です。

 

今、センテナリアンから健康長寿の秘密を探ろうとする研究が盛んにおこなわれています。センテナリアンにはどのような人が多いのでしょうか?

 

センテナリアンの特徴はコレだ!

センテナリアンを調査した東京都老人総合研究所によるセンテナリアンの特徴を簡単に紹介します。

 

特徴① 悠々自適の生活をしていて、急がされても焦らない人。

 

特徴② 一度に多くの事をせず、一つ一つ片付けていく人。

 

特徴③ 自分の立場をしっかり持っていてそれを押し通す反面、優しく相手の気持ちを理解する人。 

 

以上がセンテナリアンの特徴です。センテナリアンの調査を進めていくと、性格以外にも寿命を大きく左右する発見がありました。

健康長寿を阻む真犯人は慢性炎症だった!

センテナリアンの人を研究した結果、人の寿命に大きく影響するのは「慢性炎症」だということが分かってきました。

 

加齢とともに免疫が低下すると炎症が全身に広がり、糖尿病、動脈硬化、肺疾患や心筋梗塞などの病気を引き起こすきっかけになるというのです。

 

つまり健康長寿になるポイントは、老化とともに進む「慢性炎症」を抑えることだったのです。それでは、慢性炎症を抑えるにはどうすればいいのでしょうか。

 

慢性炎症を抑える3つの方法とは!

さっそく慢性炎症を抑える3つの方法をご紹介します。

 

その① 抗炎症成分が豊富に含まれる食材を食べる

⇒例えば、オリーブオイルやトマトを使った料理や焼き魚や味噌汁、ひじきの煮物、野菜の炊き合わせなど。

 

その② 適度な運動をする

⇒適度な運動をすることで溜まった老廃物が回収され、「慢性炎症」が抑えらと考えられています。

 

その③ 心の満足を持つ

⇒実は最近の研究で「心の満足」と「体の炎症」の関わりを示す遺伝子が見つかりました。満足感があると、この遺伝子の働きが抑制されて「慢性炎症」が抑えられると考えられています。ただし、食欲や物欲などの快楽型の満足ではダメで、ボランティア活動や家族を大切にするなど「生きがい型の満足」で効果があるそうです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。健康長寿の秘訣の中には、現状の生活に幸せを感じ、満足して生きるということが科学的にも証明されつつあるようです。人生100年時代に入ろうとしている今、取るに足らない些細なことで思いつめたり、悩んだりせず、おおらかに今を楽しみ、健康長寿を実現してください。

 

*こちらの記事も合わせてご覧ください⇒科学的に評価されたアンチエイジングの学説とは!

 

 

 

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