「遺族年金」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

 

遺族年金とは、自分が死んだ時に残った家族に支払われる日本の公的年金の総称です。

 

と言われても、ピンとこないかもしれません。

 

そこで今回は、遺族年金の基本的な知識を分かりやすくまとめてお伝えします。

 

家族のために働いている人なら、知っておいて損はありません。

 

もし知らなかったら、本来もらえるはずのお金なのにもらえないという可能性も出てきます。

 

なぜなら遺族年金は、自分から申請しないともらえないからです。

 

そんなの、もったいないですよね。

 

そこで今回は、

 

・遺族年金をもらえる資格があるのか?

 

・具体的に遺族年金はいくらもらえるのか?

 

・手続きはどうすればいいのか?

 

と言った基本的なことについて、なるべく簡単な言葉で分かりやすく解説します。

 

是非最後までお付き合いください。

 

 

遺族年金とは

 

まず、そもそも遺族年金とは何ぞやということですが、

 

言で言えば、

 

あなたが死んだ時に国から遺族に出るお金

 

と理解してください。

 

つまり、一家の大黒柱が亡くなってしまった時に残された家族に支給されるのが「遺族年金」 なのです。

 

もう少し詳しく言えば、遺族年金には下記の2種類があります。

・遺族厚生年金(いぞくこうせいねんきん)

・遺族基礎年金(いぞくきそねんきん)

 

遺族厚生年金とは

遺族厚生年金とは、厚生年金に加入している人(会社員や公務員など)が死亡した時に支給される年金です。

 

遺族基礎年金とは

遺族基礎年金とは、国民年金に加入している人(自営業など)が死亡した時に支給される年金です。

 

もしくは、

 

老齢基礎年金の資格期間を満たした人が死亡した時に支給されます。

 

誰に何が支払われるの?

それでは、具体的に家族の誰に何が支払われるのかについて説明します。

 

まず、死亡する人については、自営業だったのか会社員だったのかで大きく2つに分かれます。

 

次に「誰に」ですが、それは妻になります。

 

つまり、夫が死んだら妻に支払われるお金ということです。

 

さらに子供の有無や妻の年齢で支払われるものが違ってきます。

 

まとめると、下記のようになります。

 

①自営業のご主人が亡くなった妻

 1)18歳未満の子がある場合 

   ⇒妻に遺族基礎年金が支払われます。

 

 2)子が無い場合

   ⇒妻に死亡一時金もしくは寡婦年金が支払われます。

 

②会社員(又は公務員)のご主人が亡くなった妻

 1)18歳未満の子がある場合 

   ⇒妻に遺族基礎年金遺族厚生年金が支払われます。

 

 2)子が無く妻が40歳未満の場合

   ⇒妻に遺族厚生年金が支払われます。

 

 3)子が無く妻が40~65歳の場合 

   ⇒妻に遺族厚生年金中高年齢寡婦加算が支払われます。

 

いったいいくら年金もらえるの?(モデルケースあり)

遺族年金の支給方法は、さまざまなパターンがあり、かなり複雑です。

 

すべてのパターンを説明しても要点が分かりにくくなりますので、ここではモデルケースを使って説明します。

 

因みに下記のモデルケースは、基本となる「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」のみの話です。

 

前述の「死亡一時金」とか「寡婦年金」などは含まれていません。

 

①会社員のご主人がなくなった場合(10歳の子供1人あり)

 ⇒夫は40歳で年収600万円、妻は38歳

もらえる年金額は、年間約150万円

 

②会社員のご主人がなくなった場合(子供なし)

 ⇒夫は40歳で年収600万円、妻は38歳

もらえる年金額は、年間約50万円

 

③自営業のご主人がなくなった場合(10歳の子供1人あり)

 ⇒夫は40歳で年収600万円、妻は38歳

もらえる年金額は、年間約100万円

 

④自営業のご主人がなくなった場合(子供なし)

 ⇒夫は40歳で年収600万円、妻は38歳

もらえる年金額は、年間約0万円

 

この金額を見ると、遺族年金だけではとても生活ができないことが分かると思います。

 

ですから遺族年金は、あくまでも「生活の足し」程度にしかならないということを知っておいてください。

 

 

死亡一時金ってなに?

「死亡一時金」とは、国民年金の保険料を3年以上納めた人が亡くなった場合に遺族に支払われるものです。

 

但し、遺族が「遺族基礎年金もしくは寡婦年金」の受給資格がある場合は、もらえません。

 

つまり、遺族は遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金のどれか一つしか利用できないということです。

 

「死亡一時金」の具体的な金額は、国民年金の納付期間で異なり下記の通りとなります。

 

・納付機関が 3~15年未満⇒12.0万円

・納付機関が15~20年未満⇒14.5万円

・納付機関が20~25年未満⇒17.0万円

・納付機関が25~30年未満⇒22.0万円

・納付機関が30~35年未満⇒27.0万円

・納付機関が35年以上   ⇒32.0万円

 

中高年齢寡婦加算ってなんぞや?

中高年齢寡婦加算(ちゅうこうれいかふかさん)とは、「遺族厚生年金」を受けている妻(つまり夫が会社員もしくは公務員など)が一定の条件にあてはまる場合に加算される年金です。

 

支給期間は、40歳から65歳になるまでの間で、その金額は585,100円(年額)です。

 

ここで言う一定の条件とは、下記のどちららかに該当するケースです。

 

①夫が亡くなったときに40歳以上65歳未満で子がいない妻

 

もしくは

 

②40歳になったときに遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻が、子が18歳に到達して遺族基礎年金を受けられなくなったとき

 

 

遺族の年金の手続き方法

 

その①申請するところは?

遺族年金を申請するところは、各都道府県の年金事務所になります。

 

各都道府県の年金事務所は、ここをクリックすればすぐに分かりますよ。

 

もし電話で相談したい場合は、日本年金機構が運営する「ねんきんダイヤル」 で相談を受け付けています。

 

「年金ダイヤル」の連絡先は、ここククリックリックすれば出てきます。

 

その②申請時に必要な書類は?

申請時に必要な書類は、下記になります。

・年金手帳

・戸籍謄本

・世帯全員の住民票の写し

・死亡者の住民票の除票請求者の収入が確認できる書類

・子の収入が確認できる書類

・市区町村長に提出した死亡診断書のコピー

・受取先金融機関の通帳等(本人名義)

・印鑑

 

不明な書類がある場合は、相談窓口に行けば対処法を教えてくれます。

 

上記書類と、 年金請求書 に必要事項を記入して申請します。

 

その③手続きの期限は?

手続きの期限は、5年以内 です。

 

5年を超えてしまった場合は、時効により権利が消滅してしまいます。

 

因みに手続きが遅れてしまうと、支給される時期も遅れてしまいますので、大変とは思いますができるだけ早めに申請してください。

 

 

おまけ:年金生活をしている親が亡くなったら

以下の記事は、年金生活をしているご両親のうち、ご主人が亡くなったケースを想定しています。

 

父親が亡くなった後の母親の年金額は半額?

 

ここでは、年金受給の収入だけで生活していた両親を想定しています。

 

もし夫が亡くなった場合、残された妻の年金額はどうなると思いますか?

 

夫に先立たれた場合、妻が受け取る年金額はざっくり今までの半額になるのです。

 

具体的に、父親が亡くなった場合で計算してみましょう。

 

いくつかのパターンを想定してざっくり試算しました。
(*因みに年金受給額は、現役時代の働き方や支払期間で大きく変わりますので、金額はあくまでも目安として考えてください)

 

ケース1:両親供働きだった(父:会社員 母:会社員)

  夫婦 で約30万円/月の年金を受給していた ⇒ 約15万円/月

 

ケース2両親供働き(父:自営業 母:自営業)

  夫婦で約13万円/月の年金を受給していた ⇒ 約6.5万円/月

 

ケース3母が専業主婦(父:会社員 母:専業主婦)

  夫婦で約22万円/月の年金を受給していた ⇒  約13万円/月

 

父親が亡くなったと言っても、母親の生活費が今までの半分になるわけではありません。

 

だから、夫の死後は急に生活が厳しくなる可能性が出てくるということを、是非知っておいてほしいと思います。

 

もしそうなった時、母親は一人では生きていけませんから、子供が助けなければなりません。

 

こういったことは、ご両親が元気なうちから対策を立てておくことが大事です。

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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