実家で年金生活を送っている母から、こんな愚痴を聞きました。

 

母

年金をもらっても、そこから何やかんや引かれるから参っちゃうのよね

 

チャリオ君チャリオ君

え!年金生活でも、いろいろ引かれるの?

 

そうなんです。

 

年金生活になっても、税金とか社会保険料とかは払わなければならないのです。

 

だから、年金定期便に書かれている金額が全額「生活に使える金額」にはならないのです。

こんにちは。サラリーマンお助け村の村長です。

 

50代~60代の人であれば「年金定期便」などで65歳以降に自分がもらえる年金の額をチェックしたことはあると思います。

 

そしてその額を見て「これじゃあ足りない」とか「何とかやっていけそうだ」とか考えたのではないでしょうか。

 

でも、冒頭に書いたように、年金定期便に書かれている金額がそのまま全額もらえるわけではありません。

 

つまり「源泉徴収」とか「特別徴収」という名前で、天引きされてから振り込まれるのです。

 

さらに、これらの天引き以外にも何やかんやと払わないといけないものがあります。

 

だから、生活に使える金額は、年金定期便に書かれていた金額よりもずっと少ないなのです。

 

ご存知でしたか?

 

もし、そのことを知らないで老後の生活設計をしていたら、完全に見通しが狂ってしまいます。

 

ということで今回は、意外と知られていない年金生活者でも払わなければいけない社会保険料とか税金について、分かりやすくまとめました。

 

セカンドライフの生活設計に、是非役立ててください。

 

この記事は、約10分で読めます。

 

 

年金生活でも払わなければいけないお金とは

年金生活でも払わなければいけないお金とは、いわゆる非消費支出のことです。

 

非消費支出とは、住民税とか健康保険料とか、社会から強制的に徴収される支出で生活費以外の支出です。

 

この非消費支出を大きく分けると、税金社会保険料になります。

 

それぞれの項目を簡単に紹介します。

年金生活者でも払う税金とは

 

・所得税

・住民税

・復興特別所得税

 

・固定資産税や都市計画税(*但し土地・建物を所有する人のみ)

・自動車税(*但し車を所有している人のみ)

 

どうですか。いろいろありますね。

 

次は社会保険料です。

年金生活者でも払う社会保険料とは

 

・国民健康保険料

・介護保険料

・後期高齢者医療保険料

 

 

サラリーマン時代は、ほとんどの項目が給料から天引きだったので、あまり意識しなかったと思います。

 

だからこそ、要注意なのです。

 

次は、これらの金額が具体的にいくらぐらいなのか、見てみましょう。

 

非消費支出はざっくりいくらなの?

総務省の調査によると、非消費支出の割合は収入額の約13%です(*但し高齢夫婦無職世帯の場合)

 

だから、年金の額面が100万あった人の場合、約13万円が徴収されて87万円が手元に残るお金です。

 

高齢夫婦無職世帯の例を見てみましょう。

 

総務省の調査によると、高齢夫婦無職世帯の一か月の家計収支の平均は、下記のようになっています。

・収入:約20.9万円

・支出:約26.4万円

・赤字:約5.5万円

・非消費支出:約2.8万円 

 

なんと実態は赤字なんですね。

 

そして、非消費支出は収入額の約13%です。

 

ざっくりした感触はつかめたでしょうか。

 

因みに非消費支出の大部分は、国民健康保険料です。

 

国民健康保険料はどうなってるの?

非消費支出の中で、ダントツに高いのが国民健康保険料です。

 

年金生活になっても、国民健康保険料は払わなければいけないのですね。

 

国民健康保険料の額は世帯単位で計算されますが、市町村によって保険料率が異なるため金額は住む地域によって変わります。

 

国民健康保険がどのくらいの金額なのかを知るために、一例として神奈川県横浜市で計算してみました。

 

モデル例)

・夫の年金(厚生年金)が約200万円

・妻の年金(国民年金)が約80万円

 

この夫婦の場合、国民健康保険料は約26.5万円(年)です。

 

どか~ん!めちゃくちゃ高いですね。

 

なんと収入の約9.5%が国民健康保険なのです。

 

因みに75歳未満までは「国民健康保険料」ですが、75歳以上からは「後期高齢者医療保険料」として年金から天引きされます。

 

 

住民税はどうなってるの?

住民税も、年金から引き落とされます。

 

その金額ですが、市町村によって変わります。

 

金額の感触をつかむために、いくつかの例を紹介します。

 

モデルケース1:

東京都三鷹市野在住で65歳の夫婦、夫の年金が250万円、妻の年金70万円の場合

⇒この夫婦の住民税額を計算すると、年間で約3.4万円でした。

 

モデルケース2:

北海道網走市在住の夫婦、夫(68歳)の年金が240万円、妻(66歳)の年金が80万円の場合

⇒この夫婦の住民税額を計算すると年間で約3.5万円でした。

モデルケース3:

山形県鶴岡市在住で一人暮らしの男性(71歳)、年金が226万円の場合

⇒この男性の住民税額を計算すると1.5万円でした。

 

住民税の金額の感触はつかめたでしょうか。

 

ご自分の住民税を確認する場合、お住まいの役所に問い合わせてください。

 

既に定年生活を送っている方は、毎年6月に送られてくる税額決定通知書で確認してください。

 

税金を安くするテクニック

税金を安くするテクニックがあります。

 

それは、控除を受けるという方法です。

 

ただし、自分から申告しないと控除は受けれません。

 

また、控除は誰でも受けれるわけではありません。

 

例えば、一定額以上の医療費(年に5万円以上)を支払った場合、控除を受けることができます。

 

控除を受ければ、天引きされた税金の一部が戻ってくるのです。

 

但し、年金所得の制限があるので、収入が多いと控除を受けれません。

 

控除を受けれるかどうかは、お住まいの市役所や区役所などに確認してください。

 

他にも「災害や盗難に遭った」に遭った場合、それに応じた控除を受けることができます。

 

一番効果が大きいと言われているのは、「扶養親族等申告書」をちゃんと提出することです。

 

なぜなら年金にかかる税金は、「扶養親族等申告書」を元に計算しているからです。

 

本来控除を受ける権利があったのに、「扶養親族等申告書」を提出しなかったために年金の手取り額が減ってしまった!という人は意外に多いのです。

 

年金は老後の貴重な収入源ですから、できるだけ多くもらえるよう注意しましょう。

 

所得税を払うのに確定申告が必要?

ほとんどの年金受給者は、「天引き」だけで税や保険料の精算が済んでいます。

 

だから改めて確定申告をする必要はありません。

 

でも一部の人は、所得税とか復興特別所得税を払うのに、わざわざ確定申告をしなければなりません。

 

面倒くさいですね。

 

ここで言う一部の人とは、年金が400万円を超える人もしくは年金以外の所得が20万を超える人です。

 

因みに確定申告をしなくても、税金は年金から引かれます。

 

では所得税(復興特別所得税も含む)が、具体的にどのくらいの額になるのか、モデル例で見てみましょう。

 

例えば、65歳の夫婦で年金額は夫が250万、妻70万の場合、ざっくり計算すると、年間で約1.2万円の所得税(復興特別所得税も含む)を払うことになります。

 

因みに収入が公的年金のみの方(65歳以上)で受給額が158万円以下だと、所得税を払う必要はありません

 

まとめ

少子高齢化の影響で、年金給付の額は今後も減っていきます。

 

そして、現役世代の保険料負担が重くなりすぎないように、物価が上がっても年金支給額はスライドして上げないことが法律で決まりました。

 

残念ながら、年金生活者の置かれた状況は厳しくなっています。

 

だからこそ、知識を身につけ、対策を考える必要があるのです。

 

老後の生活設計を考える上でまず大事なのは、「自分の年金の手取り額はいくらなのか?」を把握することです。

 

ざっくりでもいいから、手取り額を計算してみてください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。